人車一体を目指すことが安全運転につながる

人馬一体ならぬ人車一体とは

バイクを安全に運転するために、よく「人車一体になれ」という言葉が紹介されています。
これは「人馬一体」という言葉をアレンジしたものといわれています。
人馬一体とは馬と人間が一体になって走行することと同じで、人車一体となるとライダーとバイクが一体になっているかのような状態でしょうか。
まさに人車一体の状態になれれば、スムーズで巧みなライディングができるでしょう。

人馬一体になるためには人と馬との間で信頼関係を構築することが大事で、自分が馬に対して心を開かないと、馬も緊張や警戒してしまってうまく走ることができなくなります。
これと同じで、人車一体になるためにはバイクを信頼することが重要です。
「バイクは生き物ではないのに、信頼するとはどういうこと?」と思う人もいるでしょう。
バイクとは自分の精神状態を映し出す鏡といわれていますから、自分の培ってきた技術を信頼し、必要以上に不安を抱かずにリラックスして乗りこなすことが上達へのポイントということです。

バイクを信用して性能を引き出すためには?

「バイクをもっと信用しよう」「リラックスして走りを楽しもう」といわれても、最初のうちはどうしても不安があるでしょう。
そのためには、とにかく経験を積むことがまず重要になってきます。
バイクに慣れるためにはとにかく場数を踏むことが大事で、同時にバイクに関する知識を深めることもポイントになります。

たとえばコーナリングするためには、バイクの場合マシンを倒さなければなりませんが、倒しすぎると本当に転倒してしまいます。
ではどこまで倒せばいいのか、実際にスタディングの状態でぎりぎりまで倒してみましょう。
そうすれば、どこまで倒しても大丈夫かが体で覚えられます。
また、遠心力やサスペンションの沈み込みも感覚として理解できるでしょう。

バイクの経験がまだ十分でなければ、ABSの搭載されているマシンに乗るのがおすすめです。
ブレーキをかける際2輪だと車輪がロックしてしまって、転倒のリスクが高まります。
しかし、ABSの搭載されているモデルであれば、車体が垂直であることが前提ですが、強めにブレーキングしても転倒することはありません。

バイクのことがわかってくればバイクのことを信頼できるようになり、そうすればバイクの性能を最大限に引き出せるようになります。
バイクを信用するためには、バイクに対する知識やスキルを身に着けることが大事です。
日本各地でライディングスクールが運営されていますが、まだバイクのことについて深く理解できていないと思うのであれば、このようなスクールに参加するのも一考です。
最初のうちは「自分はバイクの初心者である」と認識して、謙虚な気持ちで学ぶことも大事です。

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