安全運転の基本・スラロームとは?
白バイ警察隊の模範走行を、実際に見たり、テレビやニュースでご覧になった方も、多いのではないでしょうか。
白バイ警察隊は、何も恰好つける意味で行っているのではなく、安全運転の基本となる技術を披露しているだけです。
バイク免許を取得する際、私たちは教習所に通って、様々な交通法規を学び、いろいろなバイクの技術を学んでいきます。その一つが、スラローム走法と呼ばれるものです。
スラローム走法とは、バイクを運転する為の走行技術の一つです。
私たちはその技術を磨くために、等間隔に設置された障害物を、左右にバイクを傾けながら交互に交わし、速やかな進路転換を行う技術を学んでいきます。
スラローム走法技術習得の目的
スラローム走行を行う目的は、大きく三つに分けることができます。
一つ目は、障害物を避ける走行テクニックを習得するため。
次に、バランス感覚の習得を目的としています。
そして最後に、速度調整テクニックの習得ですが、これらの技術を学ぶことにより、瞬時に危険を察知し、回避する技術や技量を向上させるためです。
バイクで道路を走行していれば、人や動物が飛び出して来る危険性もありますし、異物に乗り上げてしまい、転倒する危険性もあります。
事故を回避し、安全に走行する技術を学ぶことは、ライダーとして最優先事項と言えるでしょう。
進路転換コースの採点基準と減点行為
スラローム走行の技術習得は、決して容易なものではありません。
実際の実習の場では、コース上に設置されたパイロンを左右に避けながら、蛇行運転を繰り返し、バイクの操作性を学んでいきます。
合格基準は、7秒以内にコースを走り終える事で、自分の持ち点である100点から、減点方式で70点以上が合格基準となります。
レンタルとなる行為は以下の行為です。
『合格タイムの超過』
・1秒超過ごとにマイナス5点
『運転姿勢を保てない』
・マイナス5点
『パイロンに軽度の接触』
・マイナス20点採点
また、不足失格となってしまう行為は以下の通り。
・スラロームを通過出来なかった。
・エンストを起こしてしまった。
・地面に足を着く行為。
・パイロンに激しく衝突した。
・コース外れ。
スラローム走法のテクニック
とある、人気サッカー漫画で、「ボールは友達」といった名言がありましたが、バイクも同じように体の一部のように使いこなすことが、テクニック向上の近道と言えるものです。
スラローム走法のテクニックは、以下のポイントとなりますが、繰り返し練習することにより、身に着けていくことをお勧めします。
『アクセルワーク』
・速度調整のメリハリをつけ、パイロンに差し掛かかったらアクセルを閉じ、通過しカーブを迎えたら、素早くアクセルを開けるよう意識します。
『目線』
・行きたい方向へと首ごと向け、進行方向に移動します。
『ブレーキング』
・パイロン横で、アクセルを閉じた際、浅く素早くリアブレーキで減速し、リズムよく走行していきます。
『ニーグリップ』
・両ひざでタンクを挟むよう、体とバイクの一体感を感じながら、車体を傾けるテクニックです。