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最小限の力でバイクの引き起こしをする

バイクの引き起こし

大型バイク免許の難関

今では、大型バイクを運転される方も、随分と増えてきましたが、一時期は司法試験よりも難関とされ、たった1%の合格率しかありませんでした。
これは当初、一発免許が大型自動二輪免許を取る、唯一の手段だったからです。
現在は、全国に大型自動二輪免許が取得できる教習所も増え、比較的簡単に免許を取得できるようになりました。

しかし、大型バイクは、その重量が200キログラムから、300kgといった重さがある為、免許取得まではすべて簡単というわけにはいきません。
その最大の難関が、「バイクの引き起こし」の技術の習得で、多くの方がこの壁にぶち当たってしまい、さんざん苦労してしまうといいます。

教習所で乗ることの多い代表的な教習仕様車

一時期は、ナナハンの名で、一斉風びした750ccバイクですが、これは当時750ccが最大排気量の上限だったからです。
現在では、その上限もとり払われ、文字通りリッターカーが販売されるようになってきました。
バイク免許の教習で、実地練習の際に使用されるのが教習仕様車です。独自のフォルムは、教習用にカスタマイズされたものです。
『ホンダ・NC750L 教習車仕様』
エンジン形式:水冷4ストローク・並列(直列)OHC(SOHC)4バルブ
全長:2190mm×775mm×1120mm
排気量:745cc
最高出力:27kw[37PS]/5,250rpm
最大トルク:54N-m[5.5kgf-m]/4,000rpm
シート高:770mm

車両重量:228kg
燃料タンク容量:14リットル
タイヤサイズ(前):120 / 70ZR-17
タイヤサイズ(後):160 / 60ZR-17

基本のバイクの起こし方

教習車の場合は、エンジンガードが付いてる為、ばったり完全に倒れてしまうことはありません。
また、仕様をご覧の通り、車両重量は228kgもありますので、ご自分の体重の数倍もの重量を起こすことになります。
しかし、持ち上げるわけではありませんので、コツさえつかめば、女性でも簡単にバイク起こしができるようになります。
左側に倒れていると仮定して、バイクを起こする順序は次の通りです。

・左手で左グリップをつかみ、車体に腰を当てておきます。
・右手は、タンク下やシート下で、手を掛けられるステー等のパーツに沿えます。
・左手/腰/右手の3点で、車体と地面に隙間を作りながら、自分の重心を低くするイメージで持ち上げていきます。
コツは、持ち上げるというよりも、自分の体と同時に立ち上がる、といったイメージを持ちましょう。

NGな引き起こし方

上手に大型バイクを起こすためには、足の力をうまく利用することです。
足を踏んばるイメージも重要で、決して無理に力を入れ、腰に負担をかけないようにします。

また、左手でハンドルを握る際、手元でブレーキを強く握っておき、立ち上がる時に車体が動かないようにしておきましょう。
つまり、最も力を入れるのは、手や腰などではなく、両足が大切だということを頭に入れて作業を行うようにします。